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ひろちゃんのアドベンレース参戦記
2005年07月16日(土)


参加大会名 セルフディスカバリーアドベンチャービギナーレースin大滝村
日時    2005年7月16日(土)
大会会場  長野県木曽郡大滝村 松原スポーツ公園
隊員チーム名 「くまのこえんそく隊」 
      ひろちゃん Y子嬢(ひろちゃんのお友達)
行  程  トータル約
50キロ

      ステージ1 :マウンテンバイク
      ステージ2 :トレイルラン&リバートレック

      ステージ3 :マウンテンバイク
      ステージ4 :トレイルラン
      ステージ5 :カヌー
      ステージ6 :ランニング
ワクワクドキドキ
のスタート前
いきなり数珠繋ぎ
のMTB
エイドステーション
にて元気〜!
滝を巻くも
コースではなかった
ここでタイムロス
泳ぎもかろやかに
Y子嬢
でもチメタイ
得意のヤブコギ
ルートが
待ってるよ

「この人にだまされたんです」レースの後、「何で参加したの?」という男性チームの怪訝な質問に
一緒に参加したY子嬢が指差したその先はなんと私。
「えっなんだなんだ、ふ〜ん・・・」そう思いながらも
「来年来るんやったら沢靴GETするわ」とY子嬢が言ったのを聞き逃してないよ
しかも、ゴール手前でウルウルしてたのもバレてるんだよ、Y子嬢。


 女二人の珍道中、周りの心配やあきれ顔をよそに意気揚揚と出発した私たち。
Myダーリンのくんちゃんはあきれるよりもあきらめていた
「とりあえず面白そうだから行っとこ!」てな具合なにもかもが初めての、おのぼりさん状態なのだ。
私たちの第一関門?は大会会場にたどり着くこと(さみし〜)。道迷いの達人じゃないかと思うくらいせっかち方向
音痴の私と、マイペースのんびり型のY子嬢、どちらが暴走してもどこか知らない世界に行ってしまうのは目に
見えている。
Y子嬢のダーリンは現地に到達するまでに迷子になって、二人で「まぁいっか」「これはこれだよ」とかいいながら
お茶して帰ってくるんじゃないかと本気で心配していたらしい。

15日(金)
 仕事が終わってから、午後7時にY子嬢邸に集合出発して午前時前に大会会場近くの道の駅に着く。
短時間しか寝れないがこの道の駅でテントを張って仮眠をする。
家からここまで車中移動の間に聞こうと用意していった懐かしのCDでもY子嬢と2人きりで時間をすごすのが
久しぶりだったためかお互いの近況報告が永延と続きCDデッキの出番はなかった。


月16日(土)
 時間後の5時起床。
ここ道の駅のトイレを、近所のオジサンオバサンが掃除してくれている、ボランティアなのか・・いづれにしても
ありがたいことだ。
その人たちの会話の内容といえば「今日は何かあるのかのぅ」「鮎釣りの大会でもあるんじゃろ」。
のほほん度100パーセントで癒され、思わず会話に加わりたくなってしまう。
この瞬間から、今日のテーマは「鮎つリ」に決定、何がおこっても「だって鮎釣りやもん」で
許されることになった。

 道の駅から会場へ移動中、運良くスタッフらしき人たちが乗った軽トラに道案内をしてもらい無事に到着。
これで楽々第一関門をクリアーだ。
会場に着くともうすでに自転車整備や、トレーニングをしている人たちがいて、私も早速ソワソワとドリンクを
作ったり荷物を広げたりしてしまう。じっとしていられないのだ。
Y子嬢はといえば、優雅に銀マットを広げてまずは腹ごしらえらしい。「食べれるときに食べとかな」とのことだが
私は食べかけのおにぎりをその辺に置いたままストレッチなんぞして、やっぱり落着かない。
そうこうしているうち、受付も始まったようなので、受付に向かう。
が、みんなが行った方へ歩いていったのに、金網が張っていて駐車場から出れないではないか。
受付はすぐ向こうに見えているのに「出れないよ〜」と動物園の檻の中にいるようにウロウロしたあげく
仕方なく車へ戻る。
と、あら〜なんのことはない。なんと受付への出口は私たちのすぐ後ろにあった。
なんだ、なんだ、前を通り過ぎて行った人たちは、受付に行ったんじゃなくて、すでに終えて帰ってきていたのか
とほほ・・・誰か教えてよ。

無事に受付も終了、ウェットスーツがないとタイムが20分プラスになるのだが、Y子嬢も無事に鑑定をクリアーした。
Y子嬢の、自称ウェットスーツはキャノンデールの冬用タイツだったのである。

 いよいよ、時30分、スタート地点に集合するとワクワクしてなんだか幸せをかみ締めてしまう。
さぁ、ここに帰って来れるだろうか。フルマラソンよりも長いねんで〜。

第1ステージ MTB登り
 先導車が退いた後、林道に入っていく。私はこの登りでばてたら後がもたないので、かなり抑えていく計画で後ろの
方からスタートする。先は長いさ。
50キロ、五十キロ。

 早速担ぎになるが、前がつかえていて思うように進めない。
ゆるやかな登りが続くが、少し傾斜がきつくなったり、ガレたりすると必ずといっていいほど前のほうから詰まってきて
下りて押すようになる。
こんなんだったら、SPDシューズはいらなかったかなぁといった感じだ。
しかも、林道の右端にコンクリートの平坦なところに連なってこぐようになるので、前が詰まると当然後ろも詰まる
なかなか前に進めない状態である。やっぱりもう少し頑張って初めから前のほうにいるほうがいいのかな。

 ペースを抑えてたこともあって、こんなところでチェックポイントがあったのかと勘違いしたくらい、あっさりと
第1ステージが終わった。
かなり元気な私たちはかわりばんこに写真撮影をし、隣にいたお兄さんにもあつかましく撮ってもらい、バタバタ騒ぎで
15分のトランジットはあっという間だ。
私なんて、今日デビューの沢用に買った服をゼッケンの安全ピンで破ってしまう。
2人とも口には出さないけれど「これならいける」、この時点で初めて勝利を意識した。次のステージでどんなことが
待っているか知るはずもなく、意気揚揚と次のステージを待った。

第2ステージ トレイルラン・リバートレッキング
 結果的にこのステージが、私たちの前途を大きく左右した。
前半は、トレイルランのはず、なのに出発してすぐ完全に沢になった。これだったら、初めから沢靴を履けばよかったと
思いながら、張り切っている私たちはすぐ前の2チームを追いかける。
でも、あやしい、何度も沢を横切り大きな大木をまたぎ、くぐり、本格的な?沢登りのようだ。
間違うはずもない道だったのに、こんなルート設定があるのか・・・と思っていると、いきなり途方も無い滝が現れた。
違う、絶対あやしい。こんなところをフィックスロープもなく登るはずがない。
しかも、落石が多そうだ。しかし、前の2チームはカラカラと落石を落としながら登っていくではないか。

 後から思えば、ここで引き返すべきだった、いや引き返さねばならなかった。
口火を切ったのは私だった、「とりあえず沢靴に履き替えて様子をみよう」。
座り込んで、靴を履いていると、なんと後続隊がぞろぞろとやってきて、沢の横を登り初めてではないか。
「やっぱり合ってたんか〜」すっかり気をゆるした私たちも、後続隊に続き滝の横にへばりついた。
所々の足元からカラカラと崩れ、かなり危険な状態だ。

 滝の上がり口もかなりあやしく、上がれずに止まってしまっている。やばいよな〜とか斜面にへばりついたまま前後で
話していると、「ロストーロストー」と前方から声が聞こえてきた。あっちゃー、迷ったのか。
でも、こんな急斜面ではどうすることもできずとりあえず上がるが、そこでは数チームが文字通り、右往左往している。
私もコースのどこかとつながっているのではないかというかすかな希望が捨てきれない。

 あちこちに散らばっていた人が進むことも戻ることもできず、口々に色んなことを言い収集がつかなくなってきた
ヤバイ、これは非常にヤバイ状態だ。みんな、パニクリ状態になりかけているのだ。

「引きかえすしかない」Y子嬢を促し、足場を決めて下り始める。なのに、Y子嬢がいっこうに来ないのだ。
何してるんよモウ!とイライラしていると、いつもの調子?で早足に戻って来た。
「他の人たちにも私たちは降りますって言うてきたよ〜」とY子嬢
ガツ〜ン・・・私の頭の奥のほうで鈍い音がなった気がした!と同時に
私は何年か前にMTBのダウンヒルレースに参加したY子嬢を思い出した
Y子嬢はそのレース走行中途中にツタにからまった人を助けて表彰台を逃したのだ
それで彼女は「仕方ないナァ」と一言笑ってすませてしまう。
今回も同様に自分のことはさておいて「困ってる?人を助けるのが優先」のY子嬢の行動を見て
この人(Y子嬢)はすごい、すごすぎる、この人と来てよかった。と心のなかでつぶやいていた
それ以後は私も後から降りてくる人たちに「こっちでーす」と道案内しながら下りる。

滝の横を一歩一歩慎重に下っているとなんと登ってくるチームと出会う。
「こっちは滝ですよ」と伝え、一緒に下る。沢の入り口まで戻り、スタッフに迷って大変な目にあったこと、まだ上に人が
残っているかもしれないことなどを一緒に下ってきたお兄さんが伝えてくれ、スタッフがトランシーバーで何かを
やりとりするのを少しもどかしげに見ていた。
どうすることもなく突っ立ていると、その感じのいいお兄さんに「おやつでも食べてゆっくりしとき」と声をかけられ
Y子嬢はその一言でへなへなへなと座り込んでしまいそうだった。
私も「無事に戻って来れてよかったねぇ」と心底ほっとするのと、やっぱり少しタイムが気になりながらトランシーバーの
やり取りを聞くでもなく、なんともやりきれない気持ちになっていた。
時計は、午前10時52分、ちょうど出発してから50分間さまよっていた計算だ。

 本来のコースは、そのすぐ左手に延びており、森の入り口にはCWXのテープが巻いてあった。
しかも、そのテープはいくらかの間隔をあけてずっと続いていたのだ。
今まで、林道のMTBステージだったので、迷いようがなくテープはついていなかったから、まさかコースにテープが
張り巡らしてあるなんて思ってもいなかったのである。

 スタッフの人への報告が終わり、座り込んで沢靴からトレイルランシューズに履き替えている間に、後続の迷子帰還
チームがお先〜と追い越していった。シングルトラックだったので、そのチームの後をずっとついていくことになり
しかも、その先の懸垂では、1人ずつなので前の人が終わらないとスタートできず、しかも折り返してくるチームと交代に
なるので何分も待つ羽目になり、貧乏くじをひいたような気持ちになる。
実をいうと、記録を書いている今、そう思うだけで、その時はといえば、切り立った周りには大きな岩壁がそびえ、眼下を
見下ろすとエメラルドグリーンの沢、だ。待ち時間は、休憩と写真タイムになり、またまた隣りにいるお兄さんに
シャッターを押してもらって、おぉここはすごいなぁとやたら2人で感心しはしゃいでいた。

 時間をロスしたこともくやしいけれど、それよりも何よりも今日までに何度も山で迷子になり、恐い目にもあい
そのたびに反省しているのに、またやってしまったことがくやしい。途中でなんで気付いたり引き返したりできないんだろう。
反省しながら無言で歩く。Y子嬢も恐かっただろう、申し訳なかったと思っていると・・・
この20メートルほどの懸垂が現れたのだ。またもや、難関。「うち高所恐怖症やねん」そんなん今言われても困るがな・・・
悪いけど頑張ってもらうわ。
「大丈夫、大丈夫。下見んかったらええねん!」「分かった、見んかったらえんやな」なんちゅう単純な人や、ええかんじや
頑張れ〜。 やっとのことで折り返しのチェックポイントを過ぎたら、沢が始まる。
冷たくってきもちいいぃ。キャメルバックを浸して水をくむ。
飲み放題だ〜。久しぶりの沢でうきうきして走り出してしまいそうだ。
でも、給水できるならこんなにも水を持ってこなくてもよかったな。

3.4チームが前後しながら下っていたのだが、みんな高い岩の上からでもバッシャーンと飛び込んで泳いでいる。
中には、クロールで息継ぎしながら泳いでいる女性もいて、思わず水中メガネをしているのかと思ってみたが、していなかった
実を言うと、私は飛び込みとか飛び降りが大の苦手、恐いのだ。
スキーでもなんでも、「飛べ」と言われてもはいつくばって下りる努力をする。
心を決めるまでに何分もかかるのだ。バンジージャンプなんて世界がひっくり返っても出来ないだろうと思う。
 
 沢が終わり、トレイルランの道に戻るのも、1人ずつ順番にロープを使ってスタッフの指示で上がる。
私たちも3チーム、6人くらい待たないといけないけれど、ここは休憩、休憩。
ザックの中身チェックをしてひっくり返すと洗面器のように水がでてきた。やった、軽くなったぞ。

第3ステージ (MTB下り)
 このステージでかせがないと、もう時間短縮は難しいだろう。私は冷えたのも手伝ったのか
下りで膝に痛みを感じ始めている。
MTBの下りは、私たち以上に早いチームはまず少ないんじゃないかと思っている自信のステージだ。

 私たちの15分ほど前に沢で一緒になった迷子チームの女性がいる。よし、まずはあのチームが目標だ。
Y子嬢も顔に生気が戻ってきている。
よし、いくぞ。アドレナリン大噴出、「たのし〜い!」「きもちい〜い!」二人で大声で叫びながら下る。
周りにいた方、ごめんなさい。ちょっと、変な人たち化していたと思う。
でも、自分でオリンピック選手じゃないかと思うくらい乗れていたのだ。サイコ−。

シュコシュコシュコ・・・信じたくないガシガシ  シュコシュコ・・・信じたくない
シュコシュコ・・・アカン、悪夢、パンクや。前輪パンク。

頭の中も突っ走ってしまっている私は、「担いで走るわ!」とすでに担いで歩くが、さすが冷静沈着なY子嬢
「修理しよう」。「したほうがええ?」と私。「したほうがいいよ」とあくまで冷静なY子嬢。
シュン・・・「ウン・・・」やっぱりこの人ときてよかった、私だけならきっとこのステージから帰れていないだろう
Y子嬢の言ったとおり、先はまだまだ続いており、私は「直してよかったなー」などとのたまっている
ちゃんと連れてかえってな、Y子嬢。

山の中にいると心が洗われるよ では汗をかいた体はここの川で
「なんでやねん」
どこかの会場でで見かけたら
一声かけてね

第4ステージ (トレイルラン
 トレイルランって書いてあるやん、何でスタート地点が舗装路なん。右ひざの痛みをかばい、左足で走るが
すぐに早足とスピードが変わらないことに気付く。どうなるんだろうと不安になりながら早足をしていると
「ここからガケを下りてもらいます」と道端のスタッフが言う。
笑って通り過ぎると「ホントですよー」と引き止められたほんまやったんかいな。

ガードレールを乗り越え、森の中へロープを両手で持って下りはじめようとしたら、もうY子嬢がずり下り始めている。
ふふふ、やっぱりこの人はすごい、私の見込んだ野猿度は間違ってなかった。

 そう、これを待ってたんや、これを!茂った木を手で払いのけ、服から出た肌にキズを作りながら
4本の手足を使ってよじ登りよじ下りる。服につく苔がいとおしい。この幸せは、どんな言葉を使っても伝えきれない
体がよみがえり、手足がのびのびと自由に動いてくれるのだ。山の中では、足の痛みもうそのようにない。これホント。

 しかし、いきなり舗装路にでた。途端に手足はピタリと止まり、2本足の人間に戻ってしまった
後ろからテッテッテッテッテとお兄さんの足音が近づき、あっけなく抜き去っていってしまう。
さっきは森の中でぶっちぎってたのにナァ。Y子嬢と、あんなとこばっかりやったら私ら優勝やなと負け惜しみを言う。
山に戻りたい、と切実に願うのも空しく、延々と舗装路は続いた。右ひざだけでなく左ひざにも同様に痛みが走り
股関節を外して膝を曲げずに歩けないかと試すができるはずもない。道端の家から(多分台所から)「がんばって〜」と
姿は見えずとも声が聞こえ、またまたえ〜かんじやなーと癒される。

ゴール地点をうらめしく通り過ぎ、カヌー乗り場へ向かう。
カヌーが終わって折り返してきているチームと声をかけあうが、この行程を戻らないといけないと思うと気が遠くなりそうだ
もちろん、もう走れているはずはなく歩くのもアリよりも遅いくらいの状態である。
ただ、ひたすら前方にカヌー乗り場を探し、このステージが早く終わることを願っていた。


第5ステージ (カヌー
 6つの浮き輪の外を回る6キロのコース。カヌーだと歩かなくてすむなと思うが、もう走れないのは自分でよく分かっている
でも、痛みさえとれてくれれば・・・

 カヌーが10数隻並んでいる中で、奥のほうの水を含んでいなさそうなのを選ぼうとしたけれど
「手前からとってください」とスタッフ。案の定カヌーを裏向けたらジャバジャバ水が出て来た。
 
 イチニ、イチニと声を合わせながら進む。2人乗りのカヌーの前側にY子嬢、彼女が必死で頑張っているのがよく分かる。
毎日、腕立て伏せでもしてたんだろうか・・・。
この大会に向けてのカヌーの練習といえば私たちは近くの川で
30分ほど練習しただけの、超初心者だが私たちなりに順調に
進んでいると思っていたところ、岸からスタッフのお姉さんが走りながら何か私たちの方に向かって叫んでいるのが見えた
何、何?

「パドルが逆デース!」ムムム、パドルに前後があったのかと慌ててY子嬢と交換しようとしていると
またまた「上下が逆デース、マークが上デース!」ムムム、パドルに上下があったのか
よりによって二人ともが上下を逆に使っていた。
みんなこんなこと知ってるのかな、でも教えてくれてありがとう、ラッキー。

 前のカヌーがめちゃくちゃ蛇行している。浮き輪には当たっているし、前に乗っている人はほとんどまともに漕いでいない
あっという間に抜きされそう・・・と思うが一向に近づかないのはなぜ?私たちは腕がちぎれそうなほど必死なのに
まぁ多分、私たちのカヌーも負けないくらい蛇行していたに違いない。しかも、私は後ろでこっそり休んだりしていた
だって、腕がちぎれたら困るんだもん。目標
30分を1分過ぎて31分で到着、私は後日間腕がパンパンで気分が悪いほどだった

第6ステージ(ラン)
「あと8分で帰ったら制限時間内ですよ」スタッフの励ましともなんとも言いがたい言葉がくやしい。
後、
キロの舗装路のランがうらめしい。制限時間内には何があっても帰りたかった、でも最後まで頑張ろう
ここまで来たんだから。

 気持ちも体も走りたいんだけど、足がどうしても動かない
両手を
90度に曲げて振り、重く痛む足をひきずって前に出す。つらい。

前から来た車の窓が開き、「頑張って、僕らはリタイヤしました」と顔を覗かせてくれたのは沢で迷子仲間?になった
先ほどのお兄さん。「ありがとう!」元気になり、何があっても最後まで頑張るんだと心に誓う。

 空しくも、時計が制限時間の午後4時45分を指した。が、まだ3キロ舗装路は半分も行っていず、私たちは走っている
歩くよりも遅く。終始無言でただゴールを目指すのみだ。

 やっとのことでゴールが見えてくるが、うれしいとも感じられない、まだあそこまでいかなあかんと思う。二人が並び
トラックの入り口まできた(私にはオリンピックのトラックのように見えた)前の2チームがアナウンスされ・・・
「ゼッケン31番、くまのこえんそく隊、女性チームのようです」私たちの名前が順番に呼ばれている。
先ほどまで、どう頑張っても動かなかった足が魔法がかかったように動き、ほんの数十メートル小走りで拍手に向かう。
目頭が熱くなるのを止められない。泣いたら恥ずかしいと思うのに、こみ上げてくるものが止まらなくなりそうになる。

 そして、2人で手をつないでゴール、ありがとうY子ちゃん。ほんまにありがとう。
8時間46分の長いえんそくだった。
 最後まで、あきらめずに熱い気持ちを持ち続けてゴールに向かえたことが何よりもうれしい
「よ〜頑張ったナァ」と言い合うが、なんだか気恥ずかしくてお互いの顔が見れなかった。

リザルト (参加チーム50チーム)

種目

タイム

順位

区間順位

ステージ1 :マウンテンバイク

1:32

24

24

ステージ2 :トレイルラン&リバートレック

3:31

38

42

ステージ3 :マウンテンバイク

0:53

36

32

ステージ4 :トレイルラン

1:23

36

29

ステージ5 :カヌー

0:48

36

32

ステージ6 :ランニング

0:39

37

38


 「ひろちゃんのアドベンレース参加記」 文・写真 ひろちゃん ’05.08.17